《商品開発ストーリー》頻出900単語と150フレーズで英語初心者脱出!?「Bizmates」商品開発グループメンバーが語る新カリキュラム「Level 0」とは
ビズメイツは2012年の創業当初から、ビジネスで成果をあげるために必要な5つの素養(英語力・コミュニケーションスキル・ダイバーシティ・リーダーシップ・人間性)を高めるオンライン英語学習プログラム「Bizmates」を提供しています。
コアプログラムである「Bizmates Program」は、受講者の英語レベルを1~5レベルで評価し、段階的にビジネス英会話を学ぶことができるプログラムです。
これまで初心者向けのレッスンとして「Level 1」や「Bizmates starter」がありましたが、2021年7月に”英語知識0”の方に向けた新カリキュラム「Level 0」を追加しました。
今回は「開発を担当した商品開発部 プロダクトスペシャリスト Kyota Koと、Bizmatesのトレーナーとしてのバックグラウンドを持つYumiに「Level 0」開発の経緯や内容、今後の教材開発について話を聞きました。教材開発にかけるメンバーの想いをお伝えします。
「英語を使ってビジネスができるようになる」という学習目的に合った英語から学んでほしい
「Bizmates Program」は既にLevel1~5を提供していますが、今回「Level 0」を開発することになった経緯を教えてください。
Kyota:
ビジネスで英語を使いたいのに、「まずは日常英会話からはじめよう」と考える英会話初心者層に対し、一番効率的で速効性のある教材を提供したいという想いで開発しました。「英語を学ぶならまずは日常英会話」という先入観を取り払いたいと思っています。
「この英語、いつ使うんだろう…?」と思うような、自分の学習目的と関係のない英語を何ヶ月、何年も学び続けるのは苦痛です。上達実感を得る前に多くの方が苦痛に耐えかね挫折してしまうのも仕方がないと思います。
そのため「英語を使ってビジネスができるようになる」という学習目的に合った英語から学んでいった方がモチベーションを保ちやすく、結果的に挫折も予防しやすくなると考えています。
ビジネスの場面で議論など難しいことをしようとすれば複雑な英語表現が必要になりますが、書類の受け渡しや作業の依頼、認識の確認といった普段の仕事のやりとりにはすごく簡単な英語が使われます。
「ビジネス英会話は日常会話より難しい」ということは決してありません。ビジネス英会話は使用する単語やフレーズが決まっており、シンプルな文法を使用します。それであれば、英語が話される職場で実際に使う簡単なコミュニケーションから学んでいく方がビジネスパーソンにとって効率がいいですよね。Level 0開発にはこうした意図がありました。
既にリリースされている教材、Level 1との違いを教えてください。
Kyota:
Level 1との違いは、ターゲットにあります。日本人における英会話初心者には2タイプあると考えていて、一つ目は、True Beginners(正真正銘の初心者)二つ目が、False Beginners(過去に学んだ英語教育の知識はあるが、英語を話せない人たち)です。
日本の英会話初心者は後者のFalse Beginnersが多いです。従来から提供しているLevel 1はFalse Beginners向けに作られています。Level 0はTrue Beginners向けで、いわゆる英語知識が0の人でもビジネス英会話を習得できる教材になっています。
「話すための練習」をしなければ、英語は一生話せない
そもそも日本人は義務教育で英語を学ぶのに、なぜ英語を話すことができない、苦手意識を持つ人が多いと感じていますか?
Kyota:
従来日本の学校で習う英語は、「英語」という言語学を学んでいるに等しく、コミュニケーションのための言語としての英語を学ぶことに重きを置いていませんでした。学校での英語は学習科目であり、試験や受験突破を目的としているため、読み・書きに偏った学習になっていました。
英語はコミュニケーションをとるためのツールです。一人で黙々と勉強していても知識だけ増えて、会話力は身につきません。野球の解説本を熟読して知識を得ても、実際に野球が上手くなるわけではないのと同じですね。
英語を話せるようになるために重要な事って、何だとお考えですか?
Kyota:
例えばアメリカに移り住んでいる移民の方は、英語を話せるとは限りません。しかし、大多数は普通に生活していく中でちゃんと英語を話せるようになります。生活していくためにはコミュニケーションとしての英語が必要だからです。
生きていくために食べ物を買うときに、周りの人が何を喋っているか聞いて、それを真似し発話する。「英語を使って買う」という成功体験をすると、「私は英語を使って食べ物を買うことができる」という実績と自信を得ることができます。これが理想的な言語習得の流れだと思います。
英会話初心者は、ビジネスで必要な英語から効率的に学ぶことがビジネス英会話習得への最短距離
「Level 0」は、英語知識が0の人でもビジネスで英語を使って仕事ができるようになる力を養えるという内容ですが、そのために工夫した点や教材のポイントを教えてください。
Kyota:
まずは、教材に使用する単語とフレーズを、普段職場で使用する頻出900単語と150フレーズに絞りました。これらの単語とフレーズのみで、基本的な業務はだいたい遂行できるようになります。いつ使うかわからない単語や文法から学ぶアプローチではなく、ビジネスで必要なものから学ぶという無駄のない学習が速効性につながります。
そしてもう一つは、チャンクを意識した学習方法。チャンクというのは、いくつかの単語のかたまりの事です。チャンクを意識しなければ、”I”+ “am”+”from”+”Japan”のように、単語一つひとつの意味を考え、バラバラの単語を正しく組み合わせ文章を作ることになるので、時間がかかります。これではリアルタイムのやりとりは難しくなってしまいます。
これをチャンクで覚えると、”I am from”+”Japan”の2ステップになります。一つのチャンクを覚えるだけで「英語で言えることが爆発的に増える」=「英語でできることが爆発的に増える」のです。 英語を速攻で話せるようになるには、初めからチャンク学習をすることが近道です。
Yumi:
教材に使用されている画像を通して、視覚的にチャンクを理解してもらいます。頭の中で単語を1つずつ読むのではなく、ひとかたまりずつ読むクセづけをします。チャンク同士をパズルのように組み合わせて文章をつくっていきます。
トレーナーも、受講生がチャンク毎に発話していなければ指摘し、修正していきます。
実際に使用されている教材例
英会話初心者であればあるほど、英語を話す事自体に不安があると思いますが、どのようにそのマインドを変えていけばいいでしょうか?
Yumi:
不安を抱えている英語学習者の方は多いですよね。私が「Bizmates」のトレーナーをしていた頃、文法や単語は正しいとわかっているはずなのに、このシチュエーションでは本当に適切な発言なのか、相手にとって失礼なものではないかなど自信が持てず、発言できない受講生が少なからずいました。英語を話すことに対する不安は、実際に英語を使用して、英語に触れる経験を積むことでしか解決できません。英語を使用し、たくさんの人と接し、「このシチュエーションではこの言い方」という確信を得ることが大事なんです。
しかし実際のビジネスの場面では、相手が英語の正しさや適切さについてフィードバックしてくれることはありません。結局自分が使った英語が正解であったかわからない、という状況が続いてしまいます。
自分の発言に対しフィードバックをもらうことが、自身の英語に自信を得るためにとても大事なことです。ビズメイツではビジネス経験のある講師のみを採用しているので、その講師に「そう、この場面ではそう言うのが効果的ですよ」とお墨付きをもらうことで躊躇せずに言えるようになります。 こうした成功体験や失敗体験が頭の中のデータベースに蓄積されることにより、どんどん英語を話すことに自信がついてきます。そういう意味で、オンライン英会話は手軽にこの学習サイクルを回せるので、是非活用してほしいです。
『Bizmates』トレーナーの経験をもつYumi
自然と「継続できる」学習体験を提供していきたい
Kyotaさんにお聞きします!今後どのような教材開発をしてきたいですか?
kyota:
今までは「これは絶対使えるぞ」と思える英語フレーズやコミュニケーションテクニックを教材に落とし込み、コンテンツの有益性を通して受講生のモチベーションを引き出してきたものの、今後はそのモチベーションが続く学習環境作りに注力していきたいと考えています。 英語は継続的に学習しないと身につきません。逆に言えば、週に4回や5回以上、継続的に英語を話していけば、誰でも英語を話せるようになります。そのための取り組みとして、受講生の方が頻繁に自身の上達に「気づく」ことができるカリキュラムを設計していきたいと考えています。
継続できる学習体験に重要なことはなんですか?
Kyota:
社会人になると、外部からもたらされる報酬や賞賛、「ビジネスで英語を使いたい」などの外発的な動機から学習を始める人が多いと思います。 これらのモチベーションは学習を始めるきっかけとなるエネルギーにはなるものの、持続的なものではありません。特に学習に終わりのない英語は、いかに「英語を使うこと自体が楽しい」と思ってもらい、内発的動機を形成できるかが重要です。 受講生自らが進んで学習し、学習自体が楽しいと思ってもらえる学習体験を提供していきたいですね。
そのような学習体験の実現のため、何か取り組んでいることはありますか?
Kyota:
今取り組んでいるのは基本のプログラムである「Bizmates Program」の一新と、目的や場面別に学べる教材群である「Other Programs」のコンテンツを増やしていくことです。
「Bizmates」を継続して受講されているユーザーは、既に職場で英語を使って成果をあげている人もいます。そのステージの次には、自分らしくコミュニケーションをとりたい、面白いことを言いたい、時事問題について自分の意見を述べたいなど、「もっとうまく自己表現したい」というステージに入ります。英語を使って自分の人生をより豊かにしたいという想いが芽生えてくるはずです。そういったニーズに応えるテーマの教材を「Other Programs」に増やしていきいたいです。
Yumiさんは教材開発を通してどのように英語教育を変えていきたいですか?
Yumi:
私は主に教材のグラフィックを担当しているので、視覚的な観点から英語学習をさらに楽しめるようにしていきたいですね。英語は週4〜週7回といった高頻度で、習慣的に、長期間レッスンを受講することで身についていきます。
そして教材は毎回のレッスンで触れるものですから、使いづらかったり、飽きてしまったりするような作りではいけません。教材をただの情報の伝達としてのツールとして捉えるのでなく、有益なコンテンツであるか、見やすいか、レッスンをしやすいか、 見ていて飽きないかなどの観点からデザインし、レッスンの習慣化と学習の長期化を手助けしたいと思っています。
いかがでしたか。 メンバーのプロダクトに懸ける想いや、商品開発のエピソードが伝われば嬉しいです。
また、今回お話しさせていただいたKyotaとYumiが出演する動画が掲載されている『Bizmates』Youtubeチャンネルです。
気軽に英会話や英単語が学べる動画がたくさん載っているので是非ご覧ください。
#「Bizmates」youtubeチャンネル
このように、10分聞き流しで英語を学べるコンテンツなどが載っています。
今後も、様々なインタビューをお届けしていきます。 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。